listenとhearを使い分ける決定的な判断基準とは!(#081 hiro式・英語上達法)

「listen」と「hear」は、こう違う!!

今日は、「聞く」という意味を表す、
2つの紛らわしい動詞「listen to と hear」ついて解説します。


今回の動画の目次として、
【①基礎編】使い分けする上での「簡単な判断基準」
【②実践編】具体例を使って、どちらの動詞正しい?
【③応用編】なぜlisten toには、toがつくの?

さて、では早速本題に入ります。
まず、listenから説明します。
そもそも、listenという動詞の根本的な概念は、「注意して耳を傾ける」というニュアンスがあります。つまり、「意識的に聞く」という時に使われます。

皆さんが注意して耳を傾ける/意識的に聞くものを、ちょっと想像してみてださい。
例えば、音楽、誰かのアドバイス、授業など、自分の方から能動的に聞くようなものがあげられます。

このような場合は、「意識的に注意して耳を傾ける」というニュアンスがピッタリなので、listenを使います。


それに対して、hearという動詞の根本的な概念は、「耳に入ってくる」というニュアンスがあります。つまり、「無意識に聞こえる」という時に使われます。

例えば、目覚めの時の鳥のさえずり(Birds Chirping)とか、騒音とか、あるいは噂なども、自分から注意して聴こうとしているものではなく、むこうから聞こえてくるようなものが該当します。

このような場合は、「無意識に耳に入ってくる」というニュアンスがピッタリなので、hearを使います。

このように、意識的に自分から聞こうとしている時にはlisten、無意識に向こうから聞こえてくるときには、hearを使うと押さえておくといいと思います。


さて、では、今の「自分から意識的に聞く」、「むこうから無意識に聞こえてくる」という判断基準に沿って、ちょっと具体例を使って、より理解を深めていきます。


例えば、今、あなたは友達と会話しているとします。しかし、その友達は何か上の空で、会話に集中していない感じがします。その時、あなたは、相手に「ちゃんと聞いてる?」と言いたい場合、次の2つの英語、どちらで表現しますか。

① Are you listening to me?
② Are you hearing me?

これは、やはり①のlistenが正解です。
listenは「意識的に注意して耳を傾ける」という概念でしたので、上の空の相手に対して、「ちゃんと聞いている?」という意図で、問いかえる必要があります。

もし、②のAre you hearing me?という英語ならば、私の言っていること、「何かの音のような感じで耳に入っている?」というニュアンスになってしまい、ちゃんと聞いてほしいというメッセージが伝わらない英語になってしまいます。


では、もう一問、具体例を出します。
例えば、今、あなたはある外国人と電話で話をしているとします。
その時、電波が良くなくて、相手の言っていることが、よく聞こえないとします。その時、「なんかよく聞こえない」と言いたい場合、次の2つの英語、どちらの方が正しいと思いますか。

① I can’t listen to you.
② I can’t hear you.

これは、②のhearが正解です。
hearは、「無意識に耳に入ってくる」という概念でしたので、今回の場合は、電波がよくなくて、相手の言っている内容も、音も、「よく聞こえない」という意図で、言う必要があります。

もし、①のI can’t listen to you.という英語ならば、「相手の言っていることを、意識的に注意して耳を傾けない」という意味で伝わってしまうので、「あなたの話なんて聞いてられない」いうメッセージで伝わってしまいます。

このように、listenとhearは、辞書を引くとどちらも「聞く」という訳になっているので、どっちでもいいように感じてしまいますが、今回の2つの具体例でもわかるように、使い方を間違えると、意図しないミスコミュニケーションが起きることになります。

ぜひ、この機会に2つの使い分けをしっかりできるようにしてくださいね。

さて、最後に応用編として、なぜlistenには、toが付くかについて説明します。

熟語集には必ずといっていいほど、listen toという形で紹介されています。以前、私の動画でも解説した「自動詞/他動詞の判別法」で、他動詞は、動詞の後に「何を」と言えるものが、それに該当するという話をしています。

listenも、「聞く」なので、「何を(聞く)」になるので、他動詞と思っている方もいると思います。しかし、listenにはtoが付いているように、listenは通常、自動詞として使われます。

その理由は、今回の動画でも解説した根本概念「注意して耳を傾ける」というのが、本来の意味なのです。「聞く」ではく、「耳を傾ける」というのが本来の意味です。

ですので、「何を(耳を傾ける)」とは言わないですよね。
だから、listenは自動詞で、その直後には名詞を取ることができず、listen toのような前置詞が必要になってきます。

ちなみに、listenの後の前置詞は別にtoだけとは限らないですよ。
例えば、listen forという使い方もあります。
これは、forというのは、方向性という概念ですので、
「そっちの方向に耳を傾ける」と言うニュアンスで言いた場合は、
例えば、

I listened for the sound of footsteps.(私は足音に耳を澄ました)
のような英文だった当然成立します。

このように、単なる丸暗記よりも、しっかりと判断基準を理解すると、
熟語が覚えやすくなりますし、また、そもそも、自分で一から英文をつくることもできるようになってきます。

ぜひ、今回のlistenとhearの使い分けの根本概念を理解して、応用できるようにしてくださいね。


☆公式メルマガ☆ 

【英会話編~自宅留学のすすめ~】
自宅にいながら、英語が話せるようになる方法をシリーズ物の動画で特別にお届けします。
・第1話 英会話習得までの3つのステップの全体像
・第2話「テキストに書かれている英語」ではなく、「自分の言いたい事」が言えるようになるための学習法
・第3話 英語を流暢に話すための「英会話の発想法」と「テクニック」
・第4話 自宅にいながら、英会話を習得し、全世界の外国人と無料・無制限に英会話を可能にする「自宅留学の全貌」

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

*

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください