受動態は、いつも「by」とは限らない!受け身で使うbyとwith(#095hiro式・英語上達法)

「その肉は、ナイフで切られた」と聞くと、
受動態・受け身なので、とっさにby a knifeと連想する方が多いと思います。

しかし、この文の正解は、byではなくて、with a knifeなんです。

そこで今回は、by a knifeとすると、英語的にすごく滑稽な意味になってしまう理由と
受動態でよく使われる「by」と「by以下の前置詞」について、
どのように使い分けの判断基準があるのか解説してみたいと思います。

まず、そもそも受動態とは、「する側」と「される側」の主語がひっくり返り
「される側」が主語になります。
そして、もともと主語に位置にあった「する側」が文尾にきて
「by+する側」という形で、文の最後にくっつきますよね。

つまり、受動態の「by+する側」というのは、
もともとは、主語の位置にあったことからもわかるように
実際に何かの行動を起こす人=「直接の行為者」を表すんです。

例えば、
I was hit by him.ならば、
私は、彼によって殴られた。という意味で
直接の行為者、つまり、実際に殴った人は「彼」なので、全く問題のない文なんです。

しかし、サムネにもあった例文をみてみると
The meat was cut by a knife.という文、
なんか、変だと思いませんか?

この例文の場合の直接の行為者、つまり、実際にcutしたのは
knifeになってしまっているんです。

なんか、ナイフが、意思を持って、肉を切っているという
非常に滑稽な情景が思い浮かんでしまうんです。

だから、このように、ナイフ自体は直接の行為者ではなく
あくまで、肉を切ったのはあくまで「人間」です。

「ナイフ」は、単なる道具として使われたという場合は、
byではなく、前置詞としては、withを使います。

なぜ道具の時にはwithが使われるかというと、
withのイメージは、皆さんは「一緒に」というのは知っていると思います。
そこから、「自分といつも一緒にあるもの」=「自分の所有物」というイメージに発展し、
そこから、道具のwithという使われ方が出てきたんです。


ですので、このbyとwithの使われ方をもう一度整理すると、
あくまで、byを使う場合は、その行為をした直接の行為者の場合に限られて、
今回のように単なる道具として使われる場合は、withという前置詞を使うようになっているんです。

これで、受動態・受け身で使われる「by」と「by以外の前置詞」withの違いが
お分かり頂けたと思います。

では、もう1問、ある2つの例文を出すので、
これが、どのようなニュアンスなのか、皆さんも一緒に考えてみて下さい。
ちなみに、この2つの例文は、どちらも正しい英語になります。

1つ目の例文は
She was hit by a car.

そして、2つ目の例文は
She was hit by Tom with his car.

まず、最初のShe was hit by a car.の例文は、直接の行為者は、車、a carですよね。
だから、この英語を言ったら、ネイティブの頭には、彼女は、「車」にひかれたと、
直接の行為者である「車」が、鮮明にイメージされるんです。

それに対して、She was hit by Tom with his car.では、
この場合の直接の行為者は、「Tom」で、「his car」というのは、
あくまで、Tomという人が運転していた、道具として車になるので
この文では、直接の行為者である「Tom」というのは、
一番フォーカスされて、その人が車を使っていたという位置づけになります。
 
だから意味としては、Tomというものが強調された訳として、たとえば、彼女のは、車に乗っていたTomにひかれたんだ。のような意味になります。

今回の動画を通して、受動態で使われるbyとそれ以外の前置詞についてお分かり頂けましたか?

受動態だからって、いつもbyとは限らないので、
あくまで、直接の行為者というニュアンスが成立する時のみbyで、
それ以外は、今回取り上げたwithや他の前置詞がくるということを抑えておいていただければと思います。

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